廃プラスチック選別機は、物体の比重差(密度差)を利用した選別機です。高精度かつ効率的な選別ができます。固体粒子を選別しやすい粒度・形状に調整後、流動層の中で浮沈させて、比重差で選別する仕組みです。比重選別には薄流選別、ジグ選別、重液選別などの方法がありますが、いずれも粒子の密度差が1以上ある場合に選別可能です。
廃プラスチック選別機は、廃棄物処理やリサイクル産業などプラスチック素材を選別回収するときに利用されます。廃棄物処理では、ペットボトルやビンと一緒にアルミ缶が廃棄されるケース多いためプラスチック素材を選別して回収するときに導入されるます。
国内でハイクラスの納入実績を誇る高効率プラスチック材質選別機です。NIR(近赤外線)センサにより素材を選別する仕組みで、プラスチックはもちろん、センサの組み合わせにより木・紙・石・繊維・金属等も識別できます。搬送ベルトは3m/秒と高速で大容量の処理が可能で、高い純度と回収率を実現しています。そのため機械化によるリサイクルプラントの効率改善や品質安定化に大きく貢献できるでしょう。
オートソートの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
高精度な選別を可能にする比重選別機です。プラスチック樹脂やガラス、金属・骨炭・活性炭・豆類や穀物に混入する小石・泥土のかたまり・虫食・半割・茎など様々な粒形物を選別できます。対象物の比重の差を利用して選別しますが、選別原理を構成する「風力」「振動力」「傾斜」のバランスを調整することで、より高精度な選別が可能です。
食品業界向けに、製菓選別ライン(L-750型SUS)・活性炭選別ライン(US-1200型)・紅茶選別ライン(US-1200型)・樹脂選別ライン(US-600型 SUSデッキ仕様)・比重選別機(US-300型)などの納入事例があります。
参照元:日本専機株式会社|比重選別機
飛選(ひせん)は、PETボトルや瓶などの飲料容器の混合廃棄物からPETボトルのみ選別できる、PETボトル気流選別機です。コンベアーに機械を取り付け、強力ブロワーによりPETボトルのみ選別してラインの外に掃き出します。既存コンベアーへの取り付けや後付けの対応が可能です。手選別による重作業を解消し、人件コストを抑えて業務効率化&売上UPに貢献できます。
PETボトル気流選別機 飛選(ひせん)の導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
高精度な近赤外線解析HSI技術により、多彩な材料を選別できる近赤外線選別機です。混合プラスチックをはじめ、木くず・紙くず・電気電子機器廃棄物・他渦電流非鉄金属選別機残渣・包装ごみまで幅広く選別できます。軽量物(ユニソートフィルム)や黒い材料(ユニソートブラック)も選別可能です。また塩ビ(PVC)の除去によりRPF/RDF(廃棄物固形燃料)の品質向上に貢献します。
ユニソートシリーズ「センサー選別機 ユニソートブラック・フィルム」「光学式選別機 ユニソートフィルム」は、国内運輸業者と解体処理業者への導入事例があります。
参照元:株式会社サナース公式HP(https://www.sun-earth.jp/unisort_black_osakaunyu)
参照元:株式会社サナース公式HP(https://www.sun-earth.jp/daiichi-unisortfilm)
プラスチックや金属リサイクル設備に適した風力選別機です。高い処理能力とジグザグ選別システムにより、高精度かつ効率の良い選別が可能なほか、処理量に合わせたモデル設計により、限られたスペースへ導入しやすいといったメリットがあります。ジグザグ選別システムは軽量物の高精度な選別を得意としており、ほとんどのプラスチック・金属リサイクル設備に対応可能です。
廃棄物収集運搬業や最終処分事業を専業とする石川県金沢市のK社は、既設の処理工場に混合廃棄物を対象とする破砕・選別の処理ラインを導入し、処理効率の向上と処理量アップを実現します。
独自のエアチャンバーを備えています。取り逃した軽量物も、エアポケット効果により回収。ダスト吸引部の目詰まりもありません。軽量物や重量物、回収軽量物を3段選別でき、押込風速や風量やプロバイダ制御で、高精度選別に対応できます。
クボタ環境サービス 竪型風力選別機の導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
透過式コンパクトモデルのマルチセンサー選別機です。微小な有価物から不純物まで、3つの高解消度センサーで選別できます。透過式のカラーセンサーでわずかな色でも識別可能です。省エネ、コンパクト設計で、ビジュテックデータ管理システムでパソコン操作による監視ができます。
モリタ環境テック株式会社 FLAKE PURIFIERの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
ヒューマンEye&ハイライト機能を搭載しています。LED照明を備え、1,677万色から除去したい色だけをタッチパネル方式で選択可能です。搬送ベルトは簡易脱着できます。オプションで近赤外カメラ、特徴認識プログラムも搭載可能です。
安西製作所 LEOシリーズの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
ヒューマンEye&ハイライト機能を搭載しています。コンパクト設計で設置場所も柔軟対応。簡易脱着できる搬送ベルトで、メンテナンスも簡単です。近赤外カメラをオプションで搭載できます。LEO-300MSや600MS、1,200MSなどモデルも多いです。
安西製作所 LEO-Mシリーズの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
1,677万色フルカラーカメラを搭載しています。LED照明を採用し、コンパクト設計で設置場所も困りません。また、機能性も高いため使い勝手がいいです。近赤外カメラを搭載しています。
LEO-805DC+を導入している企業があります。作業効率のアップや機械トラブルが少ない、安定した製品を供給できるなど好評のようです。
表面の摩擦の違いにより、リサイクル用廃プラスチックからゴムやシリコン系の異物を除去できます。納入実績のある実機では、時間当たりの処理量150g~250gです。希望に合わせた製作と設計が可能のため、ニーズに合わせた選別機を得られます。
協和工業株式会社 廃プラスチック専用機の導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
持続可能な高度循環型社会の構築につながるサービスを提供しています。選別機「クラリティー」は、処理量の上限が高く、また対象物を高精度で選別することができる機器です。メンテナンス体制も充実しており、トラブル発生時にはネットを介して問題を特定し、対処しています。解決できない場合には、サービスチームが現地で対処してくれるので安心です。
住所 | 富山県富山市婦中町地角600-1 |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 076ー465ー6050 |
公式サイトURL | https://www.ryohshin.co.jp/ |
地球環境保護に積極的に取り組んでいるアーステクニカ。プラスチックのリサイクルに適した選別機を取り扱っています。たとえば、プラスチック製の容器包装の場合は、PS・PE・PPなどの素材ごとに選別できます。また、ペットボトルであれば、クリアペットおよび色付ペットの分別のほか、多層 ペットを取り除くことも可能です。
住所 | 東京都千代田区神田神保町2‐4 東京建物神保町ビル |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 03-3230-7151(代表) |
公式サイトURL | https://www.earthtechnica.co.jp/ |
廃プラスチックの再生力を高めることで、循環社会実現の後押しとなるべく注力している会社です。ペットボトル気流選別機 「飛選(ひせん)」は、ビンとペットボトルが混ざった資源の中からペットボトルのみを協力ブロワーで吸引後、ラインの外へ吐き出す装置です。既存のコンベアーに取り付けられるので、コンベアーを新しくする手間やコストを省くことができます。
住所 | 本社・工場 埼玉県川口市安行北谷665 |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 048-298-7700 |
公式サイトURL | https://www.nihon-cim.co.jp/ |
「より高精度に選別作業をおこないたい」というニーズに応えるための製品づくりに注力しています。こちらの会社が取り扱っている廃プラスチック専用の異物選別機は、対象物の表面の摩擦係数の差をもとに、廃プラスチックからゴム・シリコン系の異物を取り除いていく仕組みになっています。ユーザーの希望に沿った設計に対応しています。
住所 | 新潟県小千谷市船岡2-5-19 |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 0258-83-3650 |
公式サイトURL | https://www.kyowa-fs.com/ |
リサイクル機器の製造だけでなく、ごみ処理用の施設など、プラントの設計もおこなっている会社です。廃プラスチックの選別に便利な「フレークピュリファイア」は、コンパクトなマルチセンサー選別機です。微小な有価物であってもしっかりと回収できるのが特徴です。全部品がモジュール化されているので、部品交換の際も手間がかかりません。
住所 | 本社:千葉県船橋市小野田町1530 ※その他の拠点:森田環境テック船橋工場・東日本営業部西日本営業部 |
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営業時間 | 受付時間 9:00~17:40(土日祝を除く) |
電話番号 | 本社 047ー457ー5111 |
公式サイトURL | https://www.morita119-kt.com/ |
自然サイクルを守ることで暮らしを豊かにするためのソリューションを提供している会社です。選別機 「エアポケットセパレータ」は、一度取り逃してしまった軽量物をエアポケット効果で再び回収する機能を備えています。そのため、目詰まりの発生を抑えやすいです。粗破砕した廃プラスチックや木くずから、しっかりと異物を取り除いてくれる装置です。
住所 | 本社:東京都中央区京橋2-1-3京橋トラストタワー |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 03-6281-9910(代表) |
公式サイトURL | https://www.kubota-ksk.co.jp/ |
資源生産性の実現につながるセンサー技術を利用したソリューション開発に取り組んでいる会社です。容器包装プラスチックを、これまでよりも高い精度でリサイクルできる「新型AUTOSORT®」には、トムラソーティングのオリジナル技術であるSHAEP EYEを搭載しています。細かい分子の差も識別できるようになっています。
住所 | (リサイクリング事業の拠点:)埼玉 |
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営業時間 | 記載なし |
電話番号 | 記載なし |
公式サイトURL | https://languagesites.tomra.com/ja-JP |
産業廃棄物として区分されるのは、「事業活動に伴って廃棄されるプラスチック」です。たとえばプラスチックコンテナやプラスチックを含むスクラップや包装資材などが産業廃棄物に分類されます。ただし、事業所から出るペットボトルなどが産業廃棄物に区分されるかは自治体によって判断が異なるため、詳しくは管轄の自治体にご確認ください。
環境省は2019年5月31日に「プラスチック資源循環戦略」を策定しました。同戦略は、プラスチック資源の有効利用に関する方向性を示した指針です。これによりプラスチック資源における効率的なリサイクルシステムを構築できます。ライフサイクル全体で3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取り組みが活発化することで、プラスチック選別機の需要増加も予想されます。
参照元:環境省|プラスチック資源循環戦略
種類ごとに選別した廃プラスチックを細かく粉砕してペレット化し、ほかの製品やプラスチックの材料として再利用する方法です。マテリアルリサイクルで作られる製品は、包装用トレイや衣服・バッグ、ベンチなど。再生するごとに脆くなるので何度でも再利用できるわけではありませんが、ほかのリサイクル方法に比べて直接的なエネルギー効率が最も高いとされています。
廃プラスチックを化学的に処理し、素材として再利用可能な状態にする方法です。たとえば廃プラスチックに含まれるペットボトルを化学的に合成し直し、ペットボトルとして再利用するのもケミカルリサイクルに該当します。ケミカルリサイクルはコストが高く、技術的な問題もあるため、処理されるプラスチックの量は全体の数パーセント程度です。
ただ、求められる選別の精度や再生回数の制限がマテリアルリサイクルより緩やかなため、今後の活用が期待されています。
廃プラスチックを燃料の代わりにし、エネルギー源として活用する方法です。低コストで実現でき、さらに使い道も多いことから、日本国内で廃棄されるプラスチックの半分以上がサーマルリサイクルで処理されています。一方で、サーマルリサイクルはCO2を排出するため、CO2排出量の削減や資源の持続的な活用を図るべく、近年ではマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルでの処理が推奨されています。
廃プラスチックは産業廃棄物だけでなく一般廃棄物に分類されるケースもあります。判断基準は「事業活動に伴って生じたものかどうか」。プラスチックコンテナやプラスチックの梱包資材は産業廃棄物にあたりますが、ビニール袋や発泡スチロールなどは一般廃棄物にあたるので注意しましょう。
また産業用プラスチックは種類が多彩。一口にプラスチックといってもポリエチレンやポリプロピレンなどそれぞれ性質が異なり、リサイクルするには選別が必要です。複数のプラスチック素材からできている製品については、破砕した後に素材を選り分ける必要があるので注意しましょう。廃プラスチックの不法廃棄や燃焼処理での環境汚染問題により、今後リサイクルへの動きが推進されると予想されます。対応できるようにしておくと良いでしょう。
現在、廃プラスチックの輸入には様々な制限が設けられており、簡単に輸出できないようになっています。日本はかつて中国本土などへ輸出してリサイクル処理を行っていましたが、自国での処理が必要になりました。
輸入規制が進む前、先進国から発展途上国へ「リサイクル資源」として活発に輸出されていた廃プラスチック。しかし、その中にはリサイクルに適さない汚れたものも多く含まれており、輸入国での不適切なリサイクル処理で環境汚染の原因となっていました。その状況を見て2017年12月に中国が廃プラスチック類の輸出を禁止に。それに続いてタイやマレーシア、台湾でも輸出制限が進み、世界中で廃プラスチック類への取り扱いの強化、環境問題への取組みが活発化しました。
2021年にはバーゼル条約(特定有害廃棄物等の輸出といった規制に関する法律)が改定され、ポリ塩化ビニルを含む多くの廃プラスチック類が規制の対象に。これまで以上に廃プラスチックの輸出規制が厳しくなっています。
廃プラスチックによって深刻化しているのが、海洋汚染です。不法に廃棄されたゴミは河川を通して最終的に海へ行きつくため、廃プラスチックをはじめとする海洋ごみは世界的に大きな問題。中でもプラスチック類は海洋ごみの70%以上を占めるとされています(※)。
海に流れた廃プラスチックによって被害を受けるのは、魚や海洋哺乳動物。例えばポリ袋を餌と間違えたり、プラスチックでできた廃棄漁網にからまったり。さらに波や紫外線の影響を受けてマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック粒子)になると、サンゴに取り込まれてサンゴと共生関係にある褐虫藻が減少する現象が報告されています。マイクロプラスチックは自然の力では分解されず、数百年間以上海の中に残ってしまうのも特徴。私たちが口にしている塩や飲料水にも含まれている可能性があります。マイクロプラスチックが人や生物の身体にどのような影響を及ぼすのか、まだ具体的なことは明らかになっていません。しかし、人工的につくられた物質が多くの生物の体内に取り込まれると考えると、楽観視はできないでしょう。私たちが不適切に処理したプラスチックは海の生態系を壊し、私たちの生活にも危険を及ぼしてしまうのです。
日本のプラスチックの生産量や、一人あたりの容器包装プラスチックごみの発生量は、世界的に見ても高い数値にあります。今後、プラスチック使用料の削減、衣服や遊具などへのリサイクルが促進されていくでしょう。
※ 参照元:環境省|プラスチック資源循環戦略小委員会 参考資料1_プラスチックを取り巻く国内外の状況[pdf]
廃プラスチック選別機は、廃棄されたプラスチックを選別できる機械です。比重選別、薄流選別、ジグ選別、気流選別、重液選別など様々な選別方式があり、各社より特徴の異なる製品が販売されています。一口に廃プラスチック選別機と言ってもすべて同じではないので、選別の段階・目的に合わせて自社に最適な選別機を導入しましょう。
取り扱い メーカー数 |
21社 |
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メーカー種別 | 海外 |
製品の保守・サポートが強み。木更津に「パーツセンター」「QCセンター」「テストセンター」の機能を有した施設があり、パーツセンターでは7000種18万点のスペアパーツを保有。
取り扱い メーカー数 |
3社 |
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メーカー種別 | 国内・海外 |
日々環境分野において様々な研究開発を行い、1925年の創業から顧客のニーズを実現すべく品質向上に力を注いでいます。
取り扱い メーカー数 |
1社 |
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メーカー種別 | 国内 |
北九州にある本社を拠点に全国11ヶ所の工場を持ち、「スラグリサイクル事業」「環境非鉄リサイクル事業」「リサイクル機器プラント事業」に注力。
※2021年7月21日時点に、「選別機」または「産業廃棄 選別機」と「Google」で検索した際に表示された、中間処理に関する機器を取り扱っている企業の公式HPの上位57社を調査しました。
※取り扱いメーカー数及び対応種類の多い企業、かつ、プラント設計に対応している企業をピックアップしました。
循環型社会の実現に向け、廃棄物の削減に継続的に取り組むために、昨今の世情における産廃事業への取り組みについて掲載。
産廃事業社に求められる資質や姿勢など、事業において必要な見解をまとめています。