LIBS選別機の仕組みについて

「LIBS選別機」とは、「レーザー誘起ブレークダウン分光法（通称LIBS）」と呼ばれるレーザーを使用することによって成分分析を行う技術をリサイクル分野に応用した選別機です。アルミ合金などの金属について、元素レベルから成分分析を実施することによって選別を行えます。

この技術は、レーザーを照射することによって対象物の表面にプラズマを発生させ、その光の波長に含まれている成分や量の計測を行う点が特徴となっています。その特徴から、対象物が汚れている・塗装されているといった表面の状態に大きく影響を受けることに加えて、表面に大きな凹凸がある場合にもLIBS選別には適さないとされています。

機器紹介

サナース　Steinert

アルミニウムを高精度分別

シュタイナート LSS(ラインソーターシステム) LIBS仕様は、アルミニウムスクラップを種類別に高精度で分別することを可能にします。 LIBS（レーザー誘起ブレークダウン分光法）技術を駆使し、各合金の元素を正確に識別。 これにより、細分化された多様な合金タイプを識別し、5XXXや6XXXのような展伸アルミ材のクラスを見分けることも可能です。

AUSTIN AI　LIBSセンサーソーター

最大6トン/時間の処理能力

AUSTIN AIのLIBSセンサーソーターは、最大6トン/時間以上の処理能力を持ち、材料の密度や大きさに応じた効率的な選別が可能です。さらに、容量を増やすためのアップグレードが現場で簡単に行える設計が特徴です。ドイツの仕様に基づいて設計し、アメリカで製造されており、高い品質と信頼性を兼ね備えています。
※国内に販売店なし

SECOPTA社　MopaLIBS

超高速測定とデータ解析

SECOPTA社の「MopaLIBS」システムは、リサイクル工場や原料受け入れ工場など、ベルトコンベヤ上のワークを全自動でLIBS測定するインライン装置です。20kHzの超高繰返し測定（カスタムで100kHzまで可）と高速データ処理・解析を実現し、データ転送およびリモート制御が可能です。IP63クラスの防塵ハウジングとパージエア機構により、光学系をダストから保護します。

TOMRA（トムラ）社

長期間の安定運用を実現

トムラソーティングの選別機は、幅600mmから3000mmまでの多様なサイズで提供され、解像度や弁閉鎖タイプ、各種設定に応じたオプションも充実しています。 設置が簡単で使いやすく、頑丈な構造により基本的なメンテナンスが容易です。少数のパーツに損耗が限られるため、長期間の安定運用が可能です。

LIBS選別機を扱っている企業一覧

サナース

環境先進国であるヨーロッパの環境機器を取り扱っています。破砕機はドイツが多く、選別機はドイツ、フィンランド、イタリア、オランダなど多様な国の製品ラインナップがあります。単純に機材提供するだけでなく、機材のプロとして助言してくれるので、海外メーカーの機器であっても安心して取り扱うことが可能です。

AUSTIN AI

Austin AIは、エネルギー分散型X線蛍光（EDXRF）分光測定装置の製造および販売を行うリーディングカンパニーです。また、レーザー誘起ブレークダウン分光法（LIBS）を活用し、選別・分離、プロセス制御、品質保証監視に特化した技術を提供しています。自社製品の開発に留まらず、外部ベンダーやエンドユーザー、提携開発組織との契約により、新興市場やカスタムアプリケーション、単発のエンジニアリングプロジェクト向けのシステムのテスト、設計、構築も手がけています。

Secopta (代理店販売：株式会社日本レーザー)

ドイツのSECOPTA（セコプタ）社は、LIBS元素分析装置メーカーです。インライン・オンライン向けのLIBSシステムに特化しており、その高い技術力はスクラップ選別、製造プロセス、品質管理などの分野で高く評価されています。日本では株式会社日本レーザーが代理販売を行い、SECOPTAの製品を取り扱っています。

Tomra

北欧ノルウェー出身の世界的なリサイクル企業TOMRA(トムラ)は、ペットボトルや缶を消費者が楽しみながらリサイクルするシステムを提案。また、資源回収・輸送・リサイクルを一貫したシステムで運用するバリューチェーンや、回収量に応じた従量制料金などのビジネスモデルも提案しています。

まとめ

LIBS選別機は「レーザー誘起ブレークダウン分光法（LIBS）」というレーザーを使用することによって選別を行うことを目的とした選別機です。レーザーによる成分分析技術をリサイクル分野に活用することができ、元素レベルからの成分分析による選別を行うことが特徴です。

こちらのサイトでは、効率を重視した選別機を取り扱っているさまざまな企業を紹介しています。選別機の導入を検討している場合には、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。