振動ふるい機は、網目によって対象物を選別する仕組みです。料理のふるいと原理は同じ。目の大きさと振動の組み合わせで精度を高めます。振動ふるい機での選別に向いているのは、米・小麦などの穀物、各種樹脂材料のペレットやフレーク、砂利や鉱石など。粒体を分類するときに使用されます。異物の除去が可能な他、粒径の材料を規定範囲内ごとに選別して型番を分けた製品にすることも可能です。粒状製品の付加価値や品質向上に貢献する機器と言えるでしょう。
振動ふるい機は、さまざまな産業分野で広く使用されています。振動ふるい機の用途の例を紹介します。
建設業の世界における振動ふるい機は、主に砂や骨材などの建設資材の粒度分類に使用されます。コンクリートやアスファルトに使用される骨材には厳しい品質管理が行われており、特定の粒度条件をクリアしている必要があります。振動ふるい機はこうした場面で粒度の異なる砂や骨材の分類や選別に役立つ機械です。
また、振動ふるい機は解体や改築に際して、生じた建築廃棄物の処理にも利用されることもあります。リサイクルや再利用のために、廃棄物を粒度や種類ごとに選別するのに便利な機能を備えています。
鉱業の世界においては、振動ふるい機は鉱石や石炭の選鉱プロセスにて使用されています。一般的に、鉱石や石炭には異なる粒度や密度の鉱石や不純物が含まれており、これらの異なる粒度のものや不純物を取り除いて純度を高めるために振動ふるい機が利用されているのです。
また、石炭を燃やす際にその微粉が空気と一緒に炉内に吹き込むと、炉の閉塞による事故を引き起こす危険性があります。こうした事故を防ぐために、振動ふるい機によって大粒の石炭を除去するのです。
振動ふるい機は、農作物や食品加工プロセスで使用されます。 米・小麦などの穀物の不純物や異物を取り除き、品質の良いものを取り出す作業に利用されたり、食品加工業界ではサイズ分類や異物除去のために振動選別機が活用されます。
3Dスクリーンとフリップ・フロースクリーン2台分の振るい分け方法が上部と下部に分かれて1台に集約されているのが特徴です。上部デッキでは、3Dスクリーンパネルで材料が粗ふるいされます。下部のフリップ・フロー スクリーンデッキでは、固定フレームと振動フレームの相対振動で材料をほぐしながら振るい分けを実施。目詰まりが起こりにくく作業効率の良いふるい機です。
コンビスクリーンの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
残土やがれき、木材チップの選別に使用されるふるい機です。スクリュー方式で搬送が確実。時間当たりで一定量の整粒・選別ができます。製品はスクリーンφが異なる複数の製品があります。廃棄物の前処理で使用すると、壁やコンクリートなどの不燃物の混入を防ぐことで燃焼温度が上がり、ダイオキシンの発生を抑制可能です。
中型スクリーントロンメルの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
リョーシンの振動選別機の大きな特長は、デッキの段数と種類の組分けが可能な点です。デッキは最大4段まで配置可能なので、1台で複数サイズの選別作業ができます。これにより、用途に合わせた柔軟な運用が可能です。
また、最適なウレタン製マットを採用することでデッキに原料が付着しにくくなっているのもポイント。これによって、湿気や粘着性のある原料の目詰まりや付着の防止を実現しています。
1976年に古紙収集を専門とする会社として設立されたS社では、破袋機と光学式選別装置を導入しました。これにより、プラスチック製容器包装を自動的に開封し、2D品/3D品/残さの3種類に自動分類、従業員の負担を大幅に軽減することに成功しています。
※参照URL:https://www.ryohshin.co.jp/solution/solution4640/
トロンメルとは大型分粒装置の一種で、投入された原料を円筒形に網目をはったふるい回転させることで分類・選別を行う機械です。
ヤマウラエンジニアリングでは、さまざまな原料に対応したトロンメルを製作しています。例えば、産業廃棄物を対象としたトロンメルは大型ターニングセンターによる機械加工で製作されました。他にも、土や泥、金属鉱など幅広い原料に対応可能です。
産業廃棄物分別装置トロンメルの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
近畿工業株式会社の省エネ型振動ふるい機(FLH型)は、電動機を1台ずつ起動するという特徴的な仕組みを持っています。これによって従来のモデルよりも起動電流を小さく抑えることに成功し、電圧降下を抑制しました。
また、起振体内部構造と潤滑油種についても見直しを行った結果、オイル量を従来モデルの3分の1に抑えることにも成功。省エネ効果はもちろんのこと、ランニングコストやオイル交換のための作業時間も削減できます。
産業廃棄物分別装置トロンメルの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
林製作所のパーフェクトスクリーンユニット改 HSNR4x8x2D-U改は、スクリーン角度を10度に設定しているのが大きな特長となる振動ふるい機です。これによって、性別物の滞留時間を大幅に引き伸ばすことに成功、粘性土ような原料の選別であっても5mm以下のスムーズな細粒選別が可能です。
また、一体型ホッパーが標準装備されているので、投入物の付着を防止するとともに重機での原料投入が可能となっています。さらに、オーバーサイズ排出口を高い位置に改良することで排出機器を従来よりもスムーズに配置することができるようになりました。
産業廃棄物分別装置トロンメルの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
ユーラステクノ株式会社の振動式スクリーン バイブロスクリーン不燃物残渣と流動砂のルーバー網によるふるい分け、磁選機へ投入するためのふるい分けなどに威力を発揮する振動ふるい機です。
さまざまな原材料に合わせて最適なふるい網、振幅、振動数を選定できるのが強みで、粒子を網面全体に均一に分散することでふるい作業を高効率化。さらに標準密閉構造があるので粉塵が発生しにくく、清潔な環境を保てるのも大きなメリットです。
産業廃棄物分別装置トロンメルの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
福東工業株式会社が製造しているトロンメル(回転式の選別機)は、本体の回転速度から傾斜角度などさまざまな点から設計・製作に対応しているのが大きな特徴です。選別できるのは、鉱石・石炭・砂利などで、各素材の大きさに合わせて網目サイズを変更できる仕様。また、本体部分だけでなくトロンメルの投入装置やライン全体での設計製作に対応しているのが、メリットの1つです。設備周辺の設計も含めて相談したい場合は、検討しやすい製品およびサービスといえます。
トロンメル(福東工業株式会社)の導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
トロンメル CE-700は木材チップや建設工事で発生した混合廃材、ギロチンダスト、焼却前の不燃物までを選別できるようになっています(ギロチンダスト:鉄系の廃材をギロチン型などで切断処理する仕組み)。内部にはスクリュー状の部品が搭載されていて、素材にかかわらず一定の速度で搬送可能な仕組みです。また、振動しない方式なので、静音性という点においても特長を持っており、粉じんが気になる場合はオプションパーツの防塵カバーを取り付けられます。
トロンメル CE-700(株式会社クリーンエコロジー)の導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。
振動式は、名前の通りふるい網を上下に振動させることで原料を選別するタイプの振動選別機です。このタイプの選別機は主に鉱業や建設業の素材や農業・食品加工の際の選別に用いられており、選別のほかにも異物の除去や材料の大きさを設定することで型番毎に原料を分けることにも適しています。
グリズリータイプは、サイズの大きな石などの異物を取り除くのに適したタイプです。網目が大きいのでほかのタイプに比べて選別精度は低いものの、網目は鋼鉄で出来ているので非常に頑丈、形状の鋭い石や重い石が混じっている原料の選別に適しています。
グリズリータイプよりも網目が大きなタイプがフィンガータイプです。選別制度が高いほか、第3のタイプであるメッシュタイプよりも目詰りしにくいのも大きな特徴です。また、フィンガーという名前は機械内部に指のように鉄製の棒状のパーツが並んでいることに由来します。
メッシュタイプは、名前の通り網目状のふるい機を備えており、高い選別精度を備えているのが特徴です。国内で主流となっているのがこのタイプで、網目には対象となる原料の種類によって、網目の種類も多数あります。
振動式と並んで使用されているのが、この回転式です。回転式は別名「トロンメル」と呼ばれることもあるタイプで、筒状のスクリーンに各種の原料を投入して回転させることで原料の選別・分離を行います。
別名「スタースクリーン」とも呼ばれるタイプで、複数の円盤状のパーツを回転させることで投入された原料を選別・分類します。円盤の回転速度を調整することで投入する原料のサイズの違いに対応可能で、高い選別機能を持つのが特徴です。
筒状のスクリーンを回転させることで投入された原料を分類・選別するタイプの振動ふるい機です。投入した原料はトロンメルドラム内部で何回も時間をかけて原料を撹拌するため、さまざまな原料を分類できます。
ロータリータイプは投入された原料に水平方向の振動を与えることで選別・分類を行うタイプの振動ふるい機です。グリズリータイプなどの振動方向は立て宝庫であるのに対し、ロータリータイプは横方向に振動を与えます。そのため、木材チップなどの細長い形状の原料の選別に適しています。
振動ふるい機を使用することで、投入された原料の選別がオペレーターの経験などによらず一定のクオリティでできるようになり、品質が向上します。また、投入された材料に合わせて調整を加えることで、さまざまな原料に対応可能。
振動ふるい機があれば手作業での選別作業に比べて早く、なおかつ大量の原料の選別が可能となるので、業務効率が向上します。
振動ふるい機には、しばしば粒の小さな原料が投入されます。そうした原料を選別するための網部分は細い目になっていますが、ここに材料が詰まってしまいやすいのがデメリットです。目詰まり防止には、1回の投入量を少なくする、振動数を変更するといった工夫が必要です。
振動ふるい機のうち、モーター駆動方式のものは特に運転音が大きく、これがデメリットと言えます。その音の大きさは実に救急車のサイレンと同等の80デシベル以上の騒音が発生するので、作業員には耳栓などの対応が必要です。
投入する原料が違ってくれば、それに最適な振動ふるい機の種類も変わってきます。岩石や鉱石などの硬い原料を選別する場合は頑丈さがウリのグリズリータイプを選びましょう。逆に、砂や土砂のように粒が細かい原料の場合は目の細かいタイプの振動ふるい機を使用することで適切な運用ができるでしょう。
投入した原料からどんな物体を取り出したいかによっても選ぶべき振動ふるい機は違ってきます。たとえば、木材チップなどのような細長い物体を取り出したい場合には、水平方向の振動を与えるロータリーが適しています。
前提として、長期間の使用を目的とするなら新規購入です。中古と違いメーカー保証も付いています。最大のメリットは、新しい機器のため中古と異なりIT機器と連動したモデルが多い点です。一昔前のものより機能性や使い勝手もアップしています。注意点はコストです。国内メーカーのものは数千万円のものまであります。新規購入ではコストとどう折り合いをつけるかが重要です。
常用するなら中古も選択肢に入れたほうがいいでしょう。とくにコストを重視するなら中古購入はおすすめです。海外製のものでしたら、国内メーカーよりも安価なものもあり、数百万円程度でも手に入ります。問題は、すでに使われていたものという問題です。劣化、損傷具合が激しいため慎重な選定が求められます。安くても使ったらすぐ壊れて修理不可では意味がありません。そのため、購入するショップ選びが重要です。
レンタルはお試しで使ってみる分なら最適です。サイズ、性能、モデルなど幅広いニーズに応えられる機器を幅広く取り扱う業者もあります。また、担当者は振動選別機のプロが多くアドバイスを受けられるのもメリットです。複数試せば、なにが必要な機能かはっきりとなり、本格的な導入の選定材料になります。
ふるい機は粒の大きさで対象物を分けるため、焼却前の処理では、不燃物を除去する作業に、焼却後の処理では、焼却残灰から金属くずや陶磁器くず、コンクリート・ブロック・瓦殻などの除去が可能です。
粒の大きさによる製品ラインナップ作りにも活用できます。また、整粒効果もあり、製品の品質を一定に保つ役目も果たせる機器です。選別機にはふるい機以外にも複数の種類があるので、選別の目的や対象物によって適したものを選んでください。
取り扱い メーカー数 |
21社 |
---|---|
メーカー種別 | 海外 |
製品の保守・サポートが強み。木更津に「パーツセンター」「QCセンター」「テストセンター」の機能を有した施設があり、パーツセンターでは7000種18万点のスペアパーツを保有。
取り扱い メーカー数 |
3社 |
---|---|
メーカー種別 | 国内・海外 |
日々環境分野において様々な研究開発を行い、1925年の創業から顧客のニーズを実現すべく品質向上に力を注いでいます。
取り扱い メーカー数 |
1社 |
---|---|
メーカー種別 | 国内 |
北九州にある本社を拠点に全国11ヶ所の工場を持ち、「スラグリサイクル事業」「環境非鉄リサイクル事業」「リサイクル機器プラント事業」に注力。
※2021年7月21日時点に、「選別機」または「産業廃棄 選別機」と「Google」で検索した際に表示された、中間処理に関する機器を取り扱っている企業の公式HPの上位57社を調査しました。
※取り扱いメーカー数及び対応種類の多い企業、かつ、プラント設計に対応している企業をピックアップしました。
循環型社会の実現に向け、廃棄物の削減に継続的に取り組むために、昨今の世情における産廃事業への取り組みについて掲載。
産廃事業社に求められる資質や姿勢など、事業において必要な見解をまとめています。