産廃事業で着目したのは「中間処理」 効率重視の選別機マニュアル
産廃事業で着目したのは「中間処理」 効率重視の選別機マニュアル » 選別機の種類とは? » X線選別機

X線選別機

X線選別機の仕組み

X線選別機およびX線検査機とは、対象物にX線を照射し、ラインセンサという機器で透過した部分を数値として計測および画像として記録してもらえる装置のことです。また、X線によって透過された部分は白く表示され、透過されない(物がある部分)部分は黒く表示されます。選別できるのは金属だけでなく、骨や石、ガラス、ゴムなど多種多様なので、他の選別機より耐用範囲を広くとらえることが可能です。

機器紹介

株式会社サナース製 KSSコンビネーションソーター

株式会社サナース製 KSSコンビネーションソーター
画像引用元:株式会社サナース公式サイト(https://www.sun-earth.jp/kss)

4種のセンサーで精密分類

KSSコンビネーションソーターは、最大4つのセンターを持つ選別機で、X線センサーだけでなくカラーカメラ、金属センサー、3Dレーザーカメラ、近赤外線カメラなどを搭載しているのも大きな特徴といえます。また、複数のセンサーによってアルミや鉛・銅・真鍮といった金属の他、廃プラスチックなどの素材を選別できるため、自動車や電気・電子機器、メタルスクラップ、産業廃棄物などにも対応しているのが強みです。

導入事例

産業廃棄物の収集運搬や中間処理などを行っている株式会社イーストコアへセンサー選別機 STEINERT(シュタイナート)社製 KSSコンビネーションソーター・定置型電気式マテハン機SENNEBOGEN(ゼネボーゲ)社製マテリアルハンドリングマシーン835・マルチローダー355Eを納入しました。

ペレンクST XPERT

ペレンクST XPERT
画像引用元:ペレンクST公式サイト(https://www.pellencst.com/wp-content/uploads/2019/08/PellencST_Xpert_JAP_WEB_2.pdf)

多様な廃棄物処理に

ペレンクST XPERTは、リサイクル用の金属素材を選別するために設計されたX線選別機です。具体的には、X線の投影によって判別可能な原子の密度から素材の種類を区分する仕組みで、アルミニウム合金やその他金属の種類、金属以外の素材除去といった作業まで進められます。家電製品から自動車、有機素材と幅広い種類の廃棄物に活用できるのが、大きなメリットといえます。

導入事例

ペレンクST XPERTの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。

トムラ エクストラクト

シュパレック社製 コンビスクリーン
画像引用元:トムラ公式サイト(https://languagesites.tomra.com/ja-jp/sorting/recycling/products/x-tract/)

X線で素材を即刻判別

トムラ エクストラクトはX線透過技術によって、複数の素材が組み込まれたモーターなどから金属類の種類や元素組成まで瞬時に判別してくれます。また、選別した素材は、エクストラクト内部で回収し、素材ごとに取り出すことが可能です。また、選別機にはX線透過型とX線X線蛍光型の2種類にわかれているので、導入前に仕様などを確認するのが大切です。(X線蛍光型:X線を照射された物体から発生する蛍光X線の波長などをキャッチし、素材の種類などを分析する技術)

導入事例

トムラ エクストラクトの導入事例は、公式サイトに記載がありませんでした。

そもそもX線とは?

X線は電磁波の1つで、電波や光などと同じものです。主な特徴は、紫外線より波長(光の波1回分の長さ)が短く、密度の低い物質なら透過できるという点です。つまり、紙など密度の低い物質にX線を照射するとそのまま透過(通り抜ける)していき、白く表示されます。一方、骨や金属といった密度の高い物質に照射するとX線は透過せず、黒っぽく表示されます。また、物質は密度の異なる性質を持っているので、X線の透過具合から種類を判別可能です。そのため、医療や空港、産業廃棄物の判別などさまざまな業種で活用されています。

X線の安全性

放射線でもあるX線は、大量に浴びれば一定のリスクは生じます。ただし、工場用のX線装置を運用する際は、労働安全衛生法によってさまざまな規制が定められていて、人体へのリスク管理も考慮されています。具体的には、健康診断やX線装置使用者への測量計装着などの対策が施されており、メーカー側もX線照射箇所周辺の遮蔽カバー設置を含めさまざまな安全対策を進めています。

まとめ

X線選別機は、対象物にX線を照射して画像を撮影し、物質の密度などから選別・回収を進めていく装置を指しています。製品によっては、X線照射時に発生する蛍光X線から素材の判別を行うタイプもあります。金属以外の物質も判別できるため、プラスチックや木材などの廃棄物もスムーズに選別可能です。 製品によって判別可能な素材やサイズなどに違いがあるので、比較検討を進めながら自社に合ったX線選別機を選定しましょう。

中間処理で着目したいのは【選別機】
独自の選定基準を満たす問い合わせたい企業
廃棄物処理では選別品の素材・形状によって適した方法が異なってきます。異物除去の精度を高めることで、環境保全だけでなく人的労力の削減、対応コスト減につながるのでぜひとも意識していただきたい工程となります。
環境先進国である
ヨーロッパの機器を販売
サナース
サナースのイメージ
取り扱いメーカー
取り扱い
メーカー数
21
メーカー種別 海外
国内に専用マシンパークを開設

製品の保守・サポートが強み。木更津に「パーツセンター」「QCセンター」「テストセンター」の機能を有した施設があり、パーツセンターでは7000種18万点のスペアパーツを保有。

鋳造機メーカーとして
培った技術
富士車輌
富士車輌のイメージ
取り扱いメーカー
取り扱い
メーカー数
3
メーカー種別 国内・海外
環境分野において様々な研究開発を実施

日々環境分野において様々な研究開発を行い、1925年の創業から顧客のニーズを実現すべく品質向上に力を注いでいます。

総合的な環境マネジメントシステムを展開
日本磁力選鉱
日本磁力選鉱のイメージ
取り扱いメーカー
取り扱い
メーカー数
1
メーカー種別 国内
北九州を中心に独自技術を用いたリサイクル対応

北九州にある本社を拠点に全国11ヶ所の工場を持ち、「スラグリサイクル事業」「環境非鉄リサイクル事業」「リサイクル機器プラント事業」に注力。

※2021年7月21日時点に、「選別機」または「産業廃棄 選別機」と「Google」で検索した際に表示された、中間処理に関する機器を取り扱っている企業の公式HPの上位57社を調査しました。

※取り扱いメーカー数及び対応種類の多い企業、かつ、プラント設計に対応している企業をピックアップしました。

循環型社会の実現に向け、廃棄物の削減に継続的に取り組むために、昨今の世情における産廃事業への取り組みについて掲載。

産廃事業社に求められる資質や姿勢など、事業において必要な見解をまとめています。

産廃事業への取り組みについてのイメージ